紙箱に使われている材料は古紙を含むリサイクルされた紙が多く利用されいて種類ごとに古紙の配合率が異なります。
コートボールはキャラメル箱、底ワンタッチ箱、スリーブなどの印刷紙器に使われる表白、裏グレーの厚紙で古紙の配合率は80%以上、印刷紙器に使われる板紙(厚紙)の中では最も価格の安い材料です。
カードBはコートボールと同程度に古紙を配合した両面白の板紙です。
貼箱、表紙貼りには古紙の配合率の高いチップボール、裏白チップボールが使用されています。
梱包に使用される段ボール箱に使用する段ボールシートはリサイクル率が90%以上と非常に高くリサイクルの際の環境への負担も少ない優れた資材です。
これらの紙は以下のような工程で古紙から再生され紙箱の材料になっています。
紙のリサイクル工程
- 回収された古紙をパルパーに入れる
- スクリーンで異物を除去
- フローテーターで脱インキ、漂白、洗浄
1、パルパー
パルパーは大きなミキサーのような機械で古紙と水と薬品を混ぜてドロドロになるまでほぐします。薬品は脱インキ材などで繊維と古紙に含まれるインキを剥がしやすくします。
この工程では大きな異物(木片やプラスチック、金属など)の除去も行います。
2、スクリーン
ほぐされた古紙を網目、スリット状のスクリーンに通して細かいゴミなどを取り除きます。ちょうど「ふるい」にかけるようなイメージです。
3、フローテーター・漂白
フローテーターでは古紙に含まれているインキを取り除きます。
細かい泡を空気で送り込んで繊維から剥がれたインキを泡と一緒に浮き上がらせて除去します。
インキを取り除いた後は過酸化水素水という薬品で漂白したり洗浄や脱水を行って再生紙の原料となる古紙パルプを作ります。
製紙する紙の種類によって漂白を行わない場合や製紙工場によって工程が異なる場合もあります。ご紹介した工程は古紙が古紙パルプに再生されるまでを簡単に解説したものです。
色々な工程を経て作られた古紙パルプは製紙工程でさまざまな紙に再生され再び紙箱や印刷物の生産に使われます。
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