ヨコ目とタテ目
紙には流れ目、紙目があります。
紙を作る際に繊維が機械を流れていく方向に揃うことで紙に流れ目が現れます。
下の画像のようにK判 640x940mmサイズの紙を例にすると、長辺と平行に紙目が流れている紙をタテ目・縦目(T目)と呼び小さい方の数字を先に64x94と表記します。
短辺と平行に紙目が流れている紙をヨコ目・横目(Y目)と呼び94x64と表記します。
全判の紙目と仕上がり時の紙目
以下の画像はA判、B判 縦目・横目の仕上がり時の紙目と寸法を表した画像です。
46判や菊判、L判・K判を半分や4分の1(半裁・4裁)に断裁する場合も紙目は同様です。
例えばA3サイズの製品を1000枚作るとき、
A3サイズで1000枚=1000枚
A2サイズで500枚=1000枚
A1サイズで250枚=1000枚
いずれの場合も仕上がり個数は1000枚ですが、材料代や印刷代には差が生じるのでコストや後加工の工程を考えて最適なパターンを選択します。
また、仕上がり時にA3縦目(長辺側と紙目が並行)になっている必要が有る場合はA判縦目の紙を使う必要があります。
A1とA3・A5は同じ紙目になり、A2・A4・A6は逆の紙目になります。B判も同様です。
貼箱の貼り紙やC式組み立て箱のようにどちらの紙目でも問題ない製品もありますが、多くは紙目を考慮しています。
紙目の向きによる違い
紙は紙目の向きによって強度・破れ易さや破りやすい方向、反り具合、折りやすさが変わります。
この特性を考慮してそれぞれの商品に適した紙目(印刷の面付け、仕上がり時の流れ目)を決定します。
紙箱の寸法による価格差と紙目、仕上がりは密接な関係があり単価にも直結するため非常に重要です。
冊子や名刺、印刷紙器に貼箱とそれぞれに適した紙目がありますが印刷、材料コストなどから本来とは逆目で製作する場合もあります。
次回は紙箱に使う紙の厚さ・重さ(連量、坪量)について解説します。
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